【QB Lab.】「思いを1億円の事業に!ゼミ(ゼミ長:山崎 大祐 氏)」12名の起業家によるFINAL PITCHを開催しました!
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【QB Lab.】「思いを1億円の事業に!ゼミ(ゼミ長:山崎 大祐 氏)」12名の起業家によるFINAL PITCHを開催しました!

公開日:
2026.5.28

2026年3月25日(水)、QUINTBRIDGEにて「思いを1億円の事業に!ゼミ」第7期によるFINAL PITCHが開催されました!

本ゼミは、思いや社会課題に向き合う経営者・起業家が、自身の事業を“サスティナブルに回る1億円規模”へと成長させることを目指し、メンタリングやインプットを通じて事業を磨き上げていく、QUINTBRIDGEのゼミプログラムです。

当日は、7期生12名がそれぞれの事業プランを「7分間」に凝縮して発表。その後、メンターである山崎大祐氏(株式会社マザーハウス 代表取締役副社長)による「5分間のフィードバック」が行われ、実現可能性や事業としての強度について、鋭い視点からのコメントが交わされました。

社会課題への思いと、事業として成立させるための現実的な視点。その両方が問われる場として、熱量と緊張感のある時間が展開されました。

起業家 12名によるFINAL PITCH!

当日は、全12名のゼミ生によるピッチが行われ、それぞれが「思いを1億円の事業にする」というテーマのもと、自身の事業プランを発表しました。

シニア向け事業、福祉、新素材プロダクト、国際課題、医療など領域も事業の現在地も様々なゼミ生たちでしたが、いずれの発表にも共通していたのは、「事業として成立させる」という視点が強く意識されていた点です。
全てご紹介したいところですが、本記事ではそんな中から3つのピッチをご紹介します!



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▼事業テーマ

ウガンダのシングルマザーに稼ぐ力を!お好み焼きで貧困を断つ『カンパラヤキ』

谷川うりさんが取り組む「カンパラヤキ」は、ウガンダのシングルマザーの経済的自立を支援することを目的とした飲食ビジネスです。現地のメジャーなローカルフード店が高価な輸入小麦に依存していることで利益が出にくい構造であることに着目。

この課題に対し、現地で安価に手に入る白とうもろこし粉やキャッサバ粉を活用した生地と、現地で活用できていないキャベツやトマトなどの野菜を使い、オタフクソースさんにサポートしてもらい作成した栄養価の高いソースを組み合わせることで、低コストかつ高利益率のビジネスモデルを構築。単なる支援ではなく、「稼げる仕組み」を現地に根づかせることを目指しています。広島の復興の知恵を背景に持ちながら、異なる文化圏で応用している点も特徴的であり、社会課題とビジネスの接続を体現したプロジェクトとして強い印象を残しました。

「個人の実感」からスタートした身近な違和感や経験を起点とすることで課題の解像度が高まり、それが結果として、社会に対して説得力のある事業へとつながっている様子が見て取れました。



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▼事業テーマ

「性欲の波」をデータで客観視し、主体性を引き出す『tawagram』

萩原佳音さん(株式会社Unwind)が提案した『tawagram』は、「性欲の波」というこれまで可視化されてこなかったテーマに向き合ったセルフケアツールです。性欲や気分の揺らぎは本来誰にでも存在するものですが、それを言語化できず、理由のわからない罪悪感や孤独感を抱えてしまうケースも少なくありません。

『tawagram』では、そうした状態を“健康データ”として記録・可視化し、自身のバイオリズムを客観的に捉えることを可能にします。自分の状態を「天気予報のように把握する」という設計によって、感情や欲求に振り回されるのではなく、理解しながら付き合っていくという新しい向き合い方を提示していました。また、個人の内面にとどまらず、パートナーとのコミュニケーションの質を高めるツールとしての可能性も示されており、センシティブなテーマを扱いながらも、社会的な広がりを持つ事業として印象に残りました。



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▼事業テーマ

効率優先の社会に、香りと日本の所作で感性をひらく「MCKK」

閏間絵里加さんによる「MCKK」は、効率や目的達成が重視される現代に対して、日本に根づく「寄り道の感性」という視点から、新たな価値を提案するブランドです。香りや所作といった身体的な体験を入り口に、日本各地の職人や文化資源と協業しながら、感性をひらく体験へと再構築していく点が特徴的でした。

単なるプロダクトの提供にとどまらず、文化や時間の使い方そのものを問い直すアプローチであり、「効率」では測れない豊かさをどのように社会に実装していくかという挑戦でもあります。また、日本文化を持続可能な産業として再編集していくという視点も含まれており、感性と経済性の両立を目指す取り組みとして、その今後の展開に期待が寄せられました。



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他にも、個人の原体験を起点とした事業だけでなく、テクノロジーや仕組みを活用しながら社会課題にアプローチする事業なども発表されました。

例えば、AI技術を活用したコンテンツ制作や表現の拡張に関する取り組みです。従来は個人のスキルや時間に依存していた創作活動に対し、AIを掛け合わせることで制作のハードルを下げ、新たな価値創出につなげます。単なる効率化にとどまらず、「誰もが表現できる環境をつくる」という視点が共通していた点が特徴的でした。

また、医療や福祉といった分野では、専門職の不足や支援の届きにくさといった課題に対し、仕組みで解決しようとするアプローチも見られました。専門知識を体系化し、新たな担い手を育成することで、支援の裾野を広げる試みです。

さらに、日常的な身体ケアやライフスタイルに関わる領域では、個人の悩みに寄り添いながらも、継続的に価値を提供できるビジネスモデルの構築が模索されていました。

皆さん異なるアプローチでありながらも、社会課題に対して現実的に機能する形を模索しているという共通の方向性が見られました!



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岡崎 圭佑さん

(Playful株式会社)

世界初!日本の森がよみがえる新素材「木糸」



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土原 翔吾さん

(NPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクト)

みんなのできないをできた!に変える。ユニバーサルビーチ



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長谷川 まゆみさん

(株式会社オーネミューエ)

日本の伝統工芸でつくる、世界基準のサステナブルアパレル『KasuRekids』



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蔭西 訓子さん

(VISOK株式会社)

足を美しく整えることで、心身の健康を目指すフットケア



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多田 紀子さん

(ことばの天使株式会社)

伝えたいをあきらめない社会をつくる「ことばコーチ養成講座」 



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澤田 諒二さん

(レミニセンスバンプLABO)

おばあちゃん、おじいちゃんの大切な思い出をAIでカタチに遺す"思い出を飾る"はめっちゃ楽しい「おもいでの森」 



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橋本 貴範さん

(プレケア)

急な介護になる前に、親の今の健康と暮らしを確かめる看護師訪問サービス



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松尾 としきさん

(AixGroup)

次世代AI出版社~AI×小説で世界を熱狂させるメディアミックスIPを制作する



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五十嵐 花凜さん

(株式会社リフロール)

育休明け女性の脳とキャリアを再起動する「シナプシェア」



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ゼミ長 山崎さんによるフィードバック

発表後には、山崎さんによるフィードバックが都度行われ、事業の方向性に対する具体的な指摘や、より実行力を高めるためのアドバイスが提示されます。

「丁寧に進めているがゆえにスピードが遅くなっている可能性がある」といった指摘や、「まずはアウトプットとして形にすることが重要ではないか」といったコメントもあり、事業を前に進めるための鋭い視点が共有されていました。

こうした現役事業家からのフィードバックは、単なる評価ではなく、次のアクションにつながる示唆として、ゼミの重要な学びの機会となっています。

結果発表

すべてのピッチ終了後、いよいよ審査結果の発表へと移ります!

まずはメンターの山崎さんより、全体講評が述べられました。
「限られたリソースをどこに振り分けるかっていうことが大事なので、7分という限られた時間の中で、論点が明確に整理されていて非常に良いピッチをしていただいたと思います。

参加者の思いについては疑いなく熱いものがありました。思いを事業にするには、問題意識から事業モデルへの繋がりが重要です。価値創造とプロダクト作り、ビジネス作りにおいて、問題に対する適切なプロダクトサービスが作れているか、そして出口戦略が明確であるか。また、最も響きそうな顧客を知ること、事業を広げてくれる仲間の存在が1億円の事業を作るためには大切です。

これから発表させていただく賞も、そういった軸で見させていただきました。」



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ポテンシャル賞・オーディエンス賞

山崎さんの言葉に続いて発表されたのは「ポテンシャル賞」。現時点での完成度だけでなく、今後の成長可能性や事業の伸びしろに着目して選ばれる賞で、山崎さんとの1時間壁打ちが副賞です。

今回受賞したのは、谷川うりさんの「カンパラヤキ」プロジェクトでした!

山崎さんは、「当初は構想の意図が見えにくい部分もあったが、今回の発表では“ノリと勢い”だったものが事業プランへと昇華されていた」と成長を評価。また、大阪らしい文化的な魅力や人間的なエネルギーが、途上国や海外市場において価値として機能する可能性にも言及し、「この事業には爆発力がある」と期待を寄せました。

谷川さん自身も、「QUINTBRIDGEでの壁打ちを通じて、思いを数字や事業計画に落とし込めるようになった」と振り返り、「1億円規模の事業として実現できると本気で信じている」と力強く語りました。

続いて、会場参加者の投票によって決定される「オーディエンス賞」については、「事業を広げる上で“ファンをつくる力”は極めて重要であり、オーディエンスの心をつかんだという事実そのものに価値がある」と山崎さん。共感の獲得が事業成長に直結する重要な要素であるとお話いただきました。

そんな賞の1位に選ばれたのは、ポテンシャル賞と同じく谷川うりさん!圧倒的な得票数での受賞となり、二冠を達成しました!

投票理由として会場からは、「勢いの強さ」「世界に影響を与える可能性」「大阪らしさとアフリカ事業の掛け合わせの面白さ」など谷川さんの人柄や事業の持つポジティブなエネルギーへの期待が挙げられ、さらにイベントの現地参加者からはアフリカ事業に関する人脈紹介の申し出もあるなど、具体的な共創の動きも生まれていました。

谷川さんは受賞コメントの中で、「大阪のおばちゃんは最強!」と明るく話し、現地の人々と関西弁でコミュニケーションを取りながら関係性を築いてきたエピソードを紹介。そうした人間的な関わりの積み重ねが、結果として事業の広がりにつながっていることを実感として共有しました。

また、今後に向けて「QUINTBRIDGEで試食イベントを実施したい」と提案し、運営スタッフからもOKサインが!会場全体が一体となって応援する空気感が生まれていた点も印象的でした!



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最優秀賞

最後に発表された最優秀賞には、萩原佳音さんの『tawagram』が選出されました!

本賞は、「思いを1億円規模の事業に転換できるか」という視点も含めて、多様な社会課題に触れてきた経験をもとに、「この事業が社会にどう広がっていくのか」という期待値も含めた総合評価が行われ、選定されました。

萩原さんの取り組みについて山崎さんは、
「性や身体にまつわるテーマは、依然として社会的にセンシティブであり、発信そのものにハードルがある領域です。そうしたテーマに向き合いながら行動し続ける姿勢を応援したくなりました。
さらに、『tawagram』は単なるアイデアにとどまらず、サービスとして着実に広がり始めている点も評価ポイントです。」
と、難しいテーマながらも社会的に意義のある本事業を評価。

性欲や気分の波という可視化されにくいテーマを「データ」として捉え直し、ユーザーが自分自身を理解するためのツールとして設計されている点は、既存のカウンセリングやプロダクトの中間に新たな価値を生み出しています

そのうえで特に印象的だったのは、「一人ひとりに向き合う価値」と「事業としてスケールさせる意思」の両立です。
社会課題領域では、個別性を大切にするほどスケールが難しくなるというジレンマがありますが、萩原さんはその両方をあきらめずに設計している点が評価の決め手となりました。

また、資金調達を視野に入れた事業拡大への意思も明確であり、「この領域を本気で大きくしていく」という覚悟が感じられる点も高く評価されました。フェムテックという枠に収まらず、より大きな社会課題に挑む事業としてのポテンシャルが期待されています。

受賞コメントで萩原さんは、「受賞できると思っていなかった」と驚きを見せつつ、出産直後の不安の中でゼミに参加した経験を振り返りました。キャリアと育児の両立に悩む中での壁打ちの機会が転機となり、事業の方向性や資金調達について前向きに進めるきっかけになったと語ります。

また、「数年前に比べて、このテーマを公の場で話しやすくなった」と社会の変化にも言及しながら、「この領域は必ず広がる」と確信をにじませました。
最後には、「これからもスピードを上げて取り組んでいきたい」と、力強く今後への意志を示しました。

一人のリアルな課題意識から始まった取り組みが、社会全体に広がる事業へと進化していく。
その可能性を強く感じさせる受賞となりました!

最後には、登壇者・参加者への感謝とともに、本イベントの締めくくりが行われました。

今回のFINAL PITCHでは、単なるアイデアの優劣ではなく、「思いをどのように事業として成立させるか」というプロセスそのものが可視化された時間となりました。発表を通じて見えてきたのは、ゼミでの壁打ちやフィードバックを重ねることで徐々に解像度を増し、現実的な1億円の事業プランへと変化していく過程です。

また、評価の軸として一貫していたのは、「誰のどんな課題を解決するのか」という問いに対する明確さと、それをどのように社会に届けていくかという視点です。プロダクトの価値だけでなく、共感を生み、仲間を巻き込みながら広げていく力が求められていることが、事業の拡大において重要だと、改めて示される機会となりました。

約半年間にわたるゼミの集大成として行われた今回の発表は、参加者それぞれにとって一つの到達点であると同時に、新たなスタート地点でもあります。

ここからどのように事業が社会へと実装されていくのか。今回生まれたつながりや応援の輪が、今後の挑戦を加速させることでしょう!QUINTBRIDGEでは、今後もゼミ生の皆さんとともに挑戦できる場として、イベントやプログラムを実施してまいります!

(司会を務めた、QUINTBRIDGE運営スタッフ 三上さん、玉田さん)

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