【地域創生・活性化プロジェクトレポート】兵庫県・宍粟市の観光資源を活用して、地域創生・地域活性化を考える 未来デザインキャンプの最優秀賞チームにインタビュー!
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【地域創生・活性化プロジェクトレポート】兵庫県・宍粟市の観光資源を活用して、地域創生・地域活性化を考える 未来デザインキャンプの最優秀賞チームにインタビュー!

公開日:
2025.10.15

兵庫県宍粟市をフィールドに約3ヶ月間、参加者がチームとなり、地域活性化のビジネスプランを考えるプログラム「ミライデザインキャンプ」。その最優秀賞チームにプログラムについて、そしてプログラムでつくられたビジネスをインタビューしました。QUINTBRIDGEでどのような事業共創がうまれているのか、どのようなプログラムがあるのか、熱量高くお届けします!何か挑戦したいけど何からはじめれば・・・という思いのある方是非最後まで読んでみてください!

|未来デザインキャンプとは

このプログラムは兵庫県宍粟市をフィールドに約3ヶ月間、参加者がチームとなり、地域活性化のビジネスプランを考えるプログラムです。
そして、各チームはそのビジネスプランを、市長をはじめとする自治体関係者に向けてプレゼンテーションしました。

今回は、「発酵と睡眠」をテーマにした体の内側と外側からアプローチするワーケーションプログラムを提案し、最優秀賞に選ばれたチーム、「転轍機(てんてつき)」の皆さんに参加のきっかけや活動中のストーリー、そしてプログラムを終えた現在の活動についてなどお話を伺いしました。

メンバーは、NTT西日本でヘルスケアの分野でサービス開発をしている延原さん、NTTフィールドテクノで通信設備を作る業務をされている米倉さん、エイチ・ツー・オー リテイリングの杉本さん、広報やマーケティングのお仕事をされている中村さん、宍粟市観光協会の椴谷さんの多種多様なバックグラウンドを持つ5人です。
彼らは「仕事で新しい分野に挑戦したい」「他業種の人と交流して視野を広げたい」「企業として地域創生に関わりたい」といった、それぞれの思いを胸にこのプログラムに参加しました。

左から米倉さん、杉本さん、中村さん、延原さん、椴谷さん、仲野さん

|宍粟市の強みと課題

杉本さん:僕らは「宍粟市の人」が一番の魅力で強みだと思っています。豊かな自然があり、それを愛して元気に生きている人がいることが魅力的だなと感じています。
そして、同じチームに宍粟市在住のもみちゃん(椴谷さん)がいて、リアルな情報を提供してくれたことで、魅力の点と点がつながり奥行きが出て、より宍粟市でのビジネスプランを考えるにあたっての解像度が上がりました。

椴谷さん:宍粟市は魅力が点在しています。兵庫県の中でも宍粟市は2番目に大きい市ですので、魅力が点々とされると旅行に来られた方も戸惑うという課題があります。ただ、その課題も強みに変換できるという話をしました。

|ワーケーションというアイディアに辿りつくまで

中村さん:課題はどこの地方も同じだと思います。その中で僕たちが着目したのはワーカーさん(働く人)。宍粟市の中で、自らビジネスを生むパワーのある人はすでにいるので、それを伸びしろと捉えて、もっと外からワーカーさんが集まってきてもいいのではと考えました。

米倉さん:プロジェクトの中で12日、宍粟市に滞在した時にすごくリフレッシュできたなということが大きかったです。ビジネスプランを考えるということで、意識としては仕事のマインドで行っていましたがその中でも、都会とは違う空気のおいしさや環境、美味しい食べ物や温泉などがあってリフレッシュできる環境だと行って感じました。

中村さん:ただ、実はワーケーションに辿り着くまでたくさんアイディアがでていました。観光メニューや工場誘致、トレイルランニングなど。

椴谷さん:ワーケーションのアイディアに辿り着くまでが一番苦しかったです。アイディアはたくさん出るけど、みんなピンときていない時間が暗黒時代でしたね。

中村さん:結局、行政ではない僕らが企業の人間である時に一番大事にしたのはペルソナ設定です。人口流出という社会課題を解決するよりどの人にターゲットをあてて何を解決してあげるかが見えてないと難しいのではと。そこで働きやすい環境を求めている人たちの課題を、もしかしたら宍粟市の自然で解決できるんじゃないかなと思いました。

延原さん:良いものがあって、素敵な人がいる場所なのに、人口流出でそれが維持できなくなるかもしれない。そう思った時に、関係人口を増やすことを考えました。宍粟市の魅力を「日本一」という冠がつけられるくらいの発信をしたい、そういうビジネスプランを作ろうとチームで話していました。そこで、中村さんからワーケーションの提案があり、これなら日本一取れるのではないかと、ワーケーション協会の方にお問い合わせをしました。

|協力者との出会い

仲野さん:私は、お問い合わせをいただき途中からメンバーとして参加させていただいております。普段は、ワーケーションに関する問い合わせの中で、営業行為以外で何か一緒に取り組みたいという内容の窓口を担当しています。今回のお問い合わせは、中村さんが取りまとめをしていてNTTや観光協会などとの共同プログラムで地域名も記載してあったので、まずはお話しを聞いてみたいと思いました。

米倉さん:ワーケーションをやりたいという気持ちがあった中で、具体的に何をしたら良いのかがわからなかったので、収支など細かく仲野さんに教えていただきました。

|プログラムに参加して得た学び

米倉さん:普段の仕事ではやっていない0→1を生み出す経験が初めてで、思考のプロセスに苦労しましたが、勉強になりました。目的を忘れないようにすることも大事だと気づいて、今後の自分のスキルアップに繋がりました。

椴谷さん:宍粟市以外の方の声を一度にたくさん聞く機会がなかったので、改めて宍粟市のポテンシャルに気づかせてもらいました。そこから考え方が変わって、身近にあるものでも他の方にとっては美しいと感じたり美味しいと感じたりすると捉えるようになりました。宍粟市の中の人の感覚でいたら意味がないと、外の方の意見を聞いて思いました。

延原さん:普段は0→1を仕事でやっているんですが、一緒に仕事をするメンバーは0→1を経験しているメンバーでやっています。今回は、そうではなく背景や文化も違う方と一緒に活動できたことは刺激的でした。

杉本さん:僕は産学官連携や官民連携は結局、自治体が決めることだと思っていましたが、そうではなかったと気づきました。自治体の方を巻き込んで事業ができる可能性を感じました。また、自治体との関わり方や規模が、どんどん大きくなっていくことの面白さを感じました。フィールドワークで現地の方と一緒にご飯を食べたことがきっかけで自治体の方のお堅い印象が変わりましたね。

|最終発表後の現在とこれからの課題

中村さん:提案したプログラムを実装していくために、先行事例のあるところと意見交換をさせていただきながら、プログラムの内容を再検討しています。実際にQUINTBRIDGEのイベントに参加した際に、そこでお会いした方とワーケーションについてお話しさせていただいたりもしています。

延原さん:現在、初期段階での資金集めに悩んでいます。トライアルを行うにしてもお金が必要で、初回は特にリスク0ではないので難しいです。

|皆さんへのメッセージ

延原さん:このプログラムに参加したことをきっかけに社内で、宍粟市に関係がある方から連絡が来たので、興味持ってくれて一緒にやりたいという方がいたらぜひ声かけて欲しいです!また、実装した際にお客さんとして見に来て欲しいです!

椴谷さん:一つの研修から事業が生まれることがあるというのを知ってもらいたい。怖がらずに一歩踏み出すことで事業が生み出せる可能性がありますからね。

中村さん:未来デザインキャンプだけでなく、QUINTBRIDGEはイベントなどで本当にいろんな方が来られているので、やりたいことがあったらQUINTBRIDGEは共創活動が本当にできる場所です!

優勝チームの皆さん、ビジネスプランができるまでチームで奮闘した過程や現在の活動について聞かせていただきありがとうございました!実は、今回の未来デザインキャンプはQUINTBRIDGEの学ぶプログラムQBLabで開講されたゼミの卒業生であるNTT西日本の菊元さんが企画をして、地元・宍粟市で地域活性に取り組みたい!とQUINTBRIDGEに持ち込んでくれました。

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