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- プログラムレポート
【ピッチプログラム】Shining Startup 第16回「生成AI特集」を開催しました!
- 公開日:
- 2025.8.28
2025年7月16日(水)、QUINTBRIDGEピッチプログラム Shining Startup 第16回「生成AI特集」を開催しました!
近年、生成AIは、テキスト生成から画像・音声、動画編集、さらには業務効率化やプロダクト開発支援など、多岐にわたる領域で急速に存在感を高めています。各社のピッチでは、AIを活用したプロダクトやサービスの実用例、開発に至るまでの背景や今後の展望などが披露され、参加者は真剣な眼差しで耳を傾けていました。
さらに会場内には展示ブースも設けられ、実際のプロダクトやデモンストレーションを体験できる貴重な機会に。ブースを巡る中で、登壇者と参加者の間で活発な議論が交わされる場面も多く見られました。
|ピッチプログラム Shining Startup登壇企業
■登壇企業 FastLabel株式会社 代表取締役CEO 鈴木 健史 さん

AI開発に最高品質の教師データを
FastLabelは、AI開発に欠かせない「高品質で大規模なデータ」を提供します。生成AI開発におけるデータ作成では、事前学習用データの収集、インストラクションデータ作成、RAG用データ作成などといったアプローチで、データの課題を多方面からご支援します。
ピッチでは、AI開発の現場ではアルゴリズムよりも「教師データの整備」に多くの時間とリソースが費やされている現実を指摘。海外の最先端AI企業でも数百人規模のチームを組み、膨大なコストをかけて高品質なデータを整備しており、今や「どんなデータでAIを学習させるか」が成果を左右する重要な要素となっていると語りました。
さらに、近年は誰もが最新アルゴリズムにアクセスできる時代になりつつある中で、差別化の鍵は“データ品質”にあると強調。「データでAIを強くする」データセントリックな開発アプローチを軸に、FastLabelは国内外の企業・研究機関と連携しながら、より良いAI社会の基盤づくりに貢献していきたいと締めくくりました。
■登壇企業 株式会社80&Company 代表取締役 大川 遼太朗 さん
100個のAIプロトタイプを生み出すプロジェクト
株式会社80&Companyは、「100個のAIプロトタイプを生み出すプロジェクト」に注力する、次世代型の開発クリエイティブカンパニーです。
ヘルプデスクAI、リアルタイム議事録AI、営業支援AI、面談フィードバックAI、EC向けAIエージェントなど、クライアント企業と協働しながら、さまざまなAIプロトタイプを創出しています。
ピッチでは、社内外から集まったアイデアをもとに、100個のAIプロトタイプを生み出すプロジェクトを紹介。汎用的なSaaSでは解決できない業務課題に対し、クライアントと伴走しながらスピーディにプロトタイプを開発し、必要に応じて運用・展開まで支援するスタイルが強みと語りました。
EC向けAIエージェントや営業支援AI、面談フィードバックAIなど、すでに多数のプロジェクトが進行中で、それらを共通部品化することで再利用性の高いAIモジュールとして展開も視野に入れています。
また、AIを使った新規事業開発には「やりきる情熱」が不可欠だとし、技術よりも推進力を重視する80&Company。最後に「本気でAIを使って変革を起こしたいという熱量を持つ方々と、ぜひ一緒に共創したい。」と熱い思いを話していただきました!
■登壇企業 株式会社SUPERNOVA 代表取締役社長 木本 東賢 さん

世の中にインパクトを
SUPERNOVAは、オフィスワーカー向けに設計した「Stella AI for Biz」で生成AI普及を推進。NTTドコモビジネスとの協業により、スタートアップならではの機動力を活かし、AIが当たり前の時代を創造します。
ピッチでは、生成AIの社内活用を加速する法人向けプロダクト「Stella AI for Biz」を紹介。ChatGPTの活用が進む一方で、「社内の利用率が上がらない」「どう使えばいいかわからない」といった現場の課題に対し、テンプレート共有やワンクリック生成、Excel関数との連携など、具体的な業務ユースに寄り添った設計が評価されています。
特に、NTTドコモビジネスとの協業により、使いこなし支援や問い合わせ対応も含めたサポート体制を整え、社員が自然にAIに触れられる環境を提供。「プロンプト不要で、誰でも使える」が実現されています。
導入企業からは、特にExcelでのデータ要約や関数生成機能への高評価の声が多く寄せられています。SUPERNOVAは、"AIが当たり前になる未来"のために、現場のリアルに寄り添いながらインパクトある普及をめざします。
■登壇企業 エピックベース株式会社 スマート書記事業 エンタープライズセールス 佐藤 駿 さん

未来に繋がるプロダクトを生み出し、10年後のアタリマエを作る
エピックベースは、特許取得済みの独自アルゴリズムを搭載した『スマート書記』を提供。機密情報を一切AI学習せず、セキュアかつ高精度な音声処理を実現します。すでに6,000社を超える利用実績をもとに、企業・自治体における音声データの活用を推進し、AIを活用して業務DXに貢献します。
ピッチでは、同社のビジョン「10年後のアタリマエをつくる」ものづくりの姿勢をもとに、スマート書記の活用シーンや導入理由について紹介。汎用性・セキュリティ・認識精度の高さが選ばれる理由として挙げられました。
また、議事録作成だけでなく、ビジネスコミュニケーションを通じて、会議前・中・後のタスクを実行する「AIエージェント連携」の構想も展開。業務DXをより一歩先へ進める提案が印象的でした。
大手企業から東京都庁まで、幅広い活用実績があり、導入検討企業向けには無料トライアルや代理店制度も用意されており、今後の展開に注目です。
■登壇企業 株式会社アルパカ 代表取締役 石垣 翔太 さん
紙の山を、価値の山に ── 全帳票対応型AI文書管理サービス『ドキュパカ!』
株式会社アルパカは、「1社に1人 DX/AI担当者を」を掲げ、中小企業向けにAIを活用した文書管理サービス『ドキュパカ!』を提供しています。紙の書類をスマホで撮影するだけで自動でデータ化・整理できる仕組みにより、現場業務の効率化や属人化の解消を支援しています。
登壇した代表の石垣さんは、自身のアナログな業務経験や入力ミスによる取引停止といった実体験をもとに、業務DXの必要性を痛感したことが起業のきっかけだと話します。
ピッチでは「現場の人が迷わず使える」「全帳票対応で一元管理できる」点を強みとして紹介。既存のSaaSが単機能にとどまる中、中小企業の“マルチタスク性”に応じた柔軟な仕組みを持つサービスであることが印象的でした。
また、導入企業では年間420万円のコスト削減を実現した事例も紹介され、名刺データからの自動フォローメール生成など、実務に直結する工夫が随所に光るアルパカ。今後は税理士など支援者との連携を深め、より多くの中小企業にDXの第一歩を届けていきたいと、ピッチを締めくくりました。
■登壇企業 株式会社Lightblue 代表取締役社長 園田亜斗夢 さん
映像解析・自然言語処理AIを軸にソリューションを開発する東京大学発スタートアップ
国内トップクラスの性能を誇るLLM Karasuシリーズの開発。独自データ活用のためのLLMアプリケーションLightblueの展開。ヒトにフォーカスした画像解析システム「Human Sensing」の提供。
ピッチでは、生成AIの社会実装において重要なのは「ツールそのものよりも、いかに社内ナレッジと結びつけ、組織として使いこなすか」だと語り、時間・知識・予算といった大企業における三つの導入ギャップに触れながら、AI活用の本質に迫る提言を展開しました。
また、「生成AIを使って何ができるか」ではなく、「誰がどのように使いこなすか」が鍵になると強調し、現場での実装力やチューニングの重要性、自社LLMとナレッジ連携による高精度化の事例など、実践的な知見も共有。
締めくくりには「AIは職を奪うのではなく、使いこなす人が職を得る」と、NVIDIA CEOの言葉を引用しつつ、テクノロジーを使いこなす主体としての姿勢を参加者に投げかけました。
|ネットワーキングタイム
ピッチのあとは、登壇者と参加者によるネットワーキングタイム、そして各社の展示を実施しました!
活発な対話が繰り広げられ、新しい共創の可能性が芽吹く、充実したひとときとなりました。
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