
- プログラムレポート
【ピッチプログラム】Shining Startup 第15回「サーキュラーエコノミー特集」を開催しました!
- 公開日:
- 2025.7.17
2025年6月4日(水)、QUINTBRIDGEピッチプログラム Shining Startup 第15回「サーキュラーエコノミー特集」を開催し、サーキュラーエコノミーの領域で活躍するスタートアップ企業5社にご登壇いただきました!
また当日会場では、登壇企業のプロダクトやソリューションを実際に体験したり、
登壇者の皆さまと直接つながることができる展示ブース&交流スペースを設けました。
|スタートアップ5社によるピッチ
食品ロスを削減するフードシェアリングプラットフォーム「TABETE」
■登壇企業 株式会社コークッキング 代表取締役 CEO 川越 一磨 様
食品ロス削減を目指すマッチングアプリ「TABETE」を運営。飲食店やパン屋、お弁当・惣菜店などが閉店までに売り切れない食事を登録し、ユーザーとのマッチングを通じて食品ロスを削減する仕組みを提供している。
簡単な操作で誰でも食品ロス問題に貢献できるサービスとして注目を集めている。
URL:https://www.cocooking.co.jp/
コークッキングは、モバイルオーダーを通じて余剰食品を消費者に届けるサービス「TABETE」を展開。ユーザーは“レスキュー隊”として飲食店の余ったメニューを事前注文・購入でき、ブランド価値を損なうことなく食品ロスの削減につなげています。
この仕組みは完全成果報酬型で導入ハードルが低く、すでに多くの飲食店で活用が進んでいます。今後は、アジア圏の同様のプレーヤーと提携を進めながら、グローバルな食品ロス削減のエコシステムづくりにも意欲を見せています。
■求める共創パートナー
鉄道会社様
→ 駅ナカ店舗のロス率低減・廃棄コスト削減
営業終了後のロッカー活用のロス削減
鉄道ブランドコンビニ等のロス削減
デベロッパー様
→ ビルとその周辺地域価値向上・ゴミ量削減
自治体/行政様
→ 商店会振興などでの連携
百貨店/小売店様
→ ブランド価値向上や新規顧客の開拓
SDGsに力を入れている企業様
→ 関西地域での店舗開拓などの営業連携
原子力機構発の技術でレアメタルの水平リサイクルに取り組む
■登壇企業 株式会社エマルションフローテクノロジーズ 代表取締役社長 鈴木 裕士 様
「限りあるレアメタル資源を未来につなぐ。」という理念のもと、2021年4月に設立された国立研究開発法人日本原子力研究開発機構発のスタートアップ企業です。
約30年間にわたる原子力研究により誕生した革新的な溶媒抽出技術「エマルションフロー」を活用して、レアメタルリサイクルを中心とした資源循環事業や、PFAS回収を中心とした環境ソリューション事業に取り組んでいます。
URL:https://emulsion-flow.tech/
これまでリサイクルを目指す多くの企業がコスト面や処理の難易度に課題を抱えてきた中で、同社のエマルションフロー技術は、溶媒抽出プロセスを高効率かつ低環境負荷で実現できる点が強みです。複雑かつ大型化しがちだった溶媒抽出プロセスの革新に挑み、混合・静置・分離という3つの工程を、シンプルな混合と送液のみで溶媒抽出の連続フローを実現。従来比で生産性を最大10倍に向上させるとともに、装置のコンパクト化(75%削減)やコスト削減(50%減)も可能にします。
さらに、エネルギー消費量の削減や油水分離能力にも優れ、環境負荷の低いプロセスとしても注目を集めています。現在は、リチウムイオン電池(LIB)のリサイクル分野への展開を進めており、グローバル市場を見据えて、特に欧米でのプレゼンスを確立しようとしています。
■求める共創パートナー
・リチウムイオン電池を使用した製品を製造、使用する企業様
・PFASを製造・利用している企業様
・スタートアップとの事業連携・出資をご検討の企業様
廃棄物を資源に変えるデータプラットフォーム「pool」
■登壇企業 レコテック株式会社 代表取締役 CEO 野崎 衛 様
廃棄物の循環型活用を目指すデータプラットフォーム「pool」を運営。商業施設、製造業、自治体などが排出する廃棄物をデータ化し、回収インフラを構築することで、トレーサビリティのある循環型サプライチェーンを実現する仕組みを提供する。
URL:https://recotech.co.jp/
レコテックは「社会の仕組みに変革を起こし、世代間責任を果たす」ことをミッションに掲げ、環境負荷を削減する循環型インフラの構築を進めています。クラウド型プラットフォーム「pool」は、スマホやタブレットのみで導入可能で、CO2排出量の可視化や再資源化の追跡にも対応。
廃棄物処理だけでなく、素材としての価値を見出す新たなマーケット開拓にも挑戦しており、その市場規模は8〜10兆円にも及ぶと見込まれています。
気候変動は現代における重要な課題です。しかし私たちは今の心地よさを優先し、次世代に解決を任せている状態です。しかし、適切なパートナーと共創することによって、社会課題を解決できる未来が必ずあると信じていると熱いメッセージをいただきました。
■求める共創パートナー
・廃棄物管理の手間を削減したい方
・資源循環のプラットフォームづくりで共同でPoCできる方
【植物の未活用成分を全抽出する技術を持つ静岡大学発スタートアップ】
■登壇企業 S-Bridges株式会社 取締役CBDO 後藤淳一 様
茶葉やトマト葉茎などの未活用(無消費)となっている植物から、タンパク質や繊維などの成分を全抽出する技術を開発。
植物成分全てを利活用する真のサーキュラーエコノミーの実現を目指し、事業プラットフォームであるBMT(Bio Material Transformation)事業を構築。
タンパク質危機の解消、フードロスの削減、カーボンニュートラルの実現といった社会課題の解決に取り組んでいる。
URL:https://www.s-bridges.com/
静岡大学発のS-Bridgesは、「無消費素材×テクノロジー」の組み合わせで産業に革新をもたらすスタートアップです。植物由来素材を100%抽出・活用できる独自技術(Cell breaker)により、無消費素材から様々な成分を抽出し、タンパク質パウダーや人工皮革、バイオエタノール、食品添加物など多様な用途への展開を可能にします。
現在はIPOに向け、茶葉・トマト・ソルガムなど未利用資源を用いた製品の商用化を段階的に進めています。共創パートナーには、サーキュラーエコノミーに共に取り組む姿勢を重視しています。
■求める共創パートナー
・サーキュラーエコノミーを実現したい方
・BMTチームに入りたい方
・一緒に海外展開を行いたい方
・無消費素材を活用したい方
・無消費素材から得られた成分を活用したい方
科学技術の力であらゆる環境問題を克服することを目指す
■登壇企業 株式会社ピリカ サービス事業部 部長 村越 隆之 様
世界130か国超で利用され4億個以上のごみを回収する実績をもつごみ拾いSNS「ピリカ」や、AIを用いたごみ分布調査ツール「タカノメ」、ごみに関する調査や対策など、科学技術を活用して環境問題の可視化と解決を図るサービスを展開。国内外の自治体・企業と連携し、実効性ある対策や政策提言等からごみ問題にアプローチしている。
URL:https://corp.pirika.org/
ピリカは、世界134か国以上で4億個以上のごみを回収した実績を持つ、ごみ拾い促進プラットフォームを展開。自治体や企業の清掃活動を支援し、その成果をデータ化して提供することで、社会貢献活動の見える化を実現しています。
加えて、AIを活用したごみ分布調査サービス「タカノメ」では、地域におけるごみの種類や分布を定量的に把握し、実効性ある対策に活用可能。
「ピリカ(ごみ拾い)」「タカノメ(調査)」「アルバトロス(マイクロプラスチック調査)」や回収したごみの再資源化(アップサイクル)に関する取り組みも行い、清掃・調査・再資源化までを一体で支援する仕組みを構築しています。
■求める共創パートナー
・従業員の環境意識向上と、実効性のある社会貢献活動をご検討中の方
・車両を活用した事業の環境負荷低減と新たな価値創造に関心をお持ちの方
・プラスチックごみ削減とサーキュラーエコノミーの推進に課題をお持ちの方
・環境調査や美化活動を通じた地域、エリアの価値向上に関心のある方
|ネットワーキングタイム
ピッチ終了後は、恒例となっているネットワーキングの時間。
登壇者と参加者が自由に交流できる場が設けられました。
会場内には、登壇企業のプロダクトやサービスに触れられる展示ブースも併設。
来場者は登壇者と直接対話しながら、実際の取り組みに理解を深めるひとときを過ごしました。
熱量の高い会話があちこちで交わされ、新たな連携やプロジェクトの芽が生まれるきっかけとなる時間となりました!
share