【QB2周年成果報告会】開業2年目の成果と3年目の取り組みを報告!
  • イベントレポート

【QB2周年成果報告会】開業2年目の成果と3年目の取り組みを報告!

公開日:
2024.5.21

2024年4月9日(火)2023年度QUINTBRIDGE開業2年目の成果と今後の取り組みについて共有する成果報告会を実施しました。

今回は、4月に就任したNTT西日本 代表取締役 社長執行役員 北村亮太氏、NTT西日本 執行役員 CTO 白波瀬 章氏が登壇し、関西圏のオープンイノベーションを牽引する来賓の皆様に向けてQUINTBRIDGEの成果と今後の取り組みについてお話しました。

|NTT西日本 代表取締役 社長執行役員 北村よりご挨拶

西日本電信電話株式会社 代表取締役社長 社長執行役員 北村亮太 氏

まずは、弊社北村社長より、ご挨拶から成果報告会が開幕しました。能登半島地震へのお見舞いの言葉に始まり、経営感、NTT西日本がめざしていく姿について話します。

北村 「”道徳なくして経済なし 経済なくして道徳なし”。NTTグループとして高い倫理観と最先端の技術・イノベーションで、企業としての健全性、社会の課題解決・価値創造と事業成長の両立をめざします。QUINTBRIDGEの施設理念 “Self-as-We”が体現するのは、ウェルビーイングが実感できる社会の実現です。私自身も現場に入り、会員の皆さまと積極的に交流を深め、先代のDNAを引き継いで、皆さんと社会課題を解決し、未来社会の創造を推進してまいります。」


|QUINTBRIDGE 2年目の成果と3年目の取り組み

NTT西日本 執行役員 CTO 白波瀬 章 氏

QUINTBRIDGEのオープンは2年前、2022/3/24とコロナ禍で、現地に来ていただけるのかと懸念されていました。そんな中、1周年記念イベントでは「会員の、会員による、会員のためのQUINTBRIDGE」を掲げ、初年度は想定を上回る盛り上がりを見せることができました。

そして2周年にあたる 2024/3/22に開催した周年イベントでは、「Self-as-We」を体現してくださった会員へWe awardを表彰させていただくなど新たな試みをし、会員の皆さまの主体的な活動を評し、促す取り組みを行いました。  

白波瀬 「私たちのパーパスは、次々と共創プロジェクトを世に送り出すことです。そこで大切にしているのが理念である “わたしの挑戦” ではなく、”わたしたちの挑戦” で、社会課題の解決にチャレンジすること。QUINTBRIDGEがめざす姿とは、事業会社起点のオープンイノベーションではなく、『真ん中に課題を置き、それをみんなで解決していく』共創。そんな思いで運用してきました。」



当日配布した「QBレポート2023」

|開業2年目の成果

・個人会員1.8万人、法人会員1336組織、連携パートナー65組織、累計利用者数16万人(昨年比2倍以上の成長)

・イベントプログラム数 年間439回(約7割が会員主催・共催)

・多様な共創イベント(例:首長ピッチ、製造業企業リバースピッチ大会、関西若手起業家ピッチコンテスト、大企業共創イベントなど)

▶2年目のトピック01:自治体ピッチを多数開催

自治体ピッチイベントを多く開催いただき、QUINTBRIDGEの名物イベントとなりました。地域創生関連のイベントは40件以上(1年目10件)。複数の自治体が地域のリアルな課題を持ち寄るピッチ・交流会により、共創が生まれています。

▶2年目のトピック02:学びのコミュニティの拡大・進化

QUINTBRIDGEの新しい学びのプログラム「UP↑UP↑プログラム」が始動。会員同士が教えあい・学びあい、個人の「知」を全体の「知」へ共有するコミュニティー『We Lab.』、ゼミ形式で優れた起業家のもとで、自身のビジネスを創造し、ビジネスアイデアの種を芽吹かせたり、スタートされているビジネスを磨き上げることをめざす『 I Lab.(アイラボ)』の2つのプログラムを実施しました。累計198名に参加いただき、ゼミ生同士の共創事例も生まれました。

▶2年目のトピック03:グローバル共創機会の拡大

イスラエルをはじめとした海外ベンチャーによるピッチ大会を開催。イスラエルDAY、ポーランドスタートアップセミナーなど、グローバルな共創の機会を生み出しました。

▶2年目のトピック04:連携パートナーから会員企業への出資が成立

会員企業の成長を支援する連携パートナーより、会員企業3社への出資が成立しました。




|共創実績も生まれ始める(会員×会員)(会員×NTT西)

2年目のQUINTBRIDGEでは、会員の皆さまから寄せられた共創取り組みは50件以上、NTT西日本との共創プロジェクトは、Spectee Pro for elgana、みんなのまちAI、Audin AI、など累計22件と多数の共創事例が生まれ始めました。
QUINTBRIDGE館内に共創事例ボードを掲示しているので、お越しの際はご覧ください。

共創事例ボード

|3年目の取り組み

最後に白波瀬より、今後の取り組みについてお話しました。

3年目は、『Road to 2025 大阪・関西万博→関西エリアの盛り上がりを体感する1年に』をテーマに、

・NTTの次世代コミュニケーション基盤『IOWN』の体験機会の創出

・多言語音声案内の実現(NTTのクロスリンガル音声合成技術と、ソニーのSound AR™サービス「Locatone™(ロケトーン)」の組み合わせにより、合成した音声を位置情報に連動してスマートフォンで聞くことができる「多言語音声ARプラットフォーム」の活用)

などの機会の創出と、さらなる共創事例を生み出していくことをめざします。

白波瀬氏  「3年目は会員の皆さまと社会インパクトのある共創成果を生み出すことをめざし、

1 会員の共創ビジネスの支援強化

2 QBの共創プロセスの可視化&確立

3 NTT西日本の新領域分野における共創のさらなる拡大

に取り組んで参ります。一緒に新しい社会を作っていきましょう!」

|パネルディスカッション

QB活用事例の紹介として、3つのテーマでパネルディスカッションを行いました。

【 テーマ1】 万博をきっかけとした共創活動について

万博2025年に向けてQUINTBRIDGEでもさまざまな取り組みをしている皆さまに登壇いただきました。

NTT西日本 イノベーション戦略室 及部がモデレーターを務めます。

登壇者(左から)株式会社オカムラ岡本 栄理さん、林 俊武さん、株式会社RelyyonTrip 西村 彰仁さん

■岡本 栄理さん
株式会社オカムラ ワークデザイン統括部、一般社団法人demowxpo 理事、WORK MILLコミュニティマネージャーなど幅広く活躍。さまざまな声があるが、「でも、やろう」を掲げ、万博を活用することが大切だと、大阪・関西万博の認知拡大と様々な企業やクリエイターを結びつけ、万博を軸に関西全体を盛り上げるような『EXPO酒場』などを開催している。

■林 俊武さん
2024年3月 トリアイイノベーション合同会社を設立。夢洲を『夢の島にしよう』をテーマに万博前後も盛り上げるための活動をしている。QUINTBRIDGEではイベント開催や万博アプリとQB会員との共創取り組みに尽力。

■西村 彰仁さん
株式会社RelyyonTrip 代表取締役。おでかけ・旅行計画アプリ『SASSY』を展開し、大手旅行会社と共に奄美大島コンテンツの制作や、英語版対応のアプリ開発などインバウンド需要を満たす旅領域で活躍。QUINTBRIDGEのランチマップの提供も!

「万博に向けて、どのような連携ができるか」をテーマにパネルディスカッションがスタート。

岡本さん「万博が終わった後も地域の財産になると信じて、『EXPO酒場』という地域のキーマンが店長をつとめ、地域のキーマンに来店いただき街の人たちと作っていくイベントを開催しています。QUINTBRIDGEでも開催させていただき、認知拡大に繋がりました。今後はアプリ活用など共創できればと。」 

林さん「『EXPO酒場』との連携はすごく良いですね。地域の方が、さまざまな取り組みをしていたものが万博をきっかけに集まり、チャンスが増える。デジタル通貨・デジタルスタンプラリーはコストがかかりますが、万博に向けて仕組みが既にできているので活用いただき、地域を盛り上げられたら嬉しいです。」

西村さん「キャッシュレスが我々のアプリを通じて連動し、インバウンドへの提供、海外の方への提供できれば良いですよね。地域の方しか知らないおすすめ店・スポット解説など地域の方と一緒に作っていければと思います。」

他にも、大阪で開催の意義、万博を一過性のあるものにせず、大きな変化のきっかけとするにはなど熱いディスカッションが行われました。

 

【テーマ2】 自治体から見る、QUINTBRIDGEの価値について

QUINTBRIDGEを大いにご活用いただいている奈良県三宅町 町長 森田 浩司氏に登壇いただきました。モデレーターは、NTT西日本 イノベーション戦略室 下川が務めます。

 

 

奈良県三宅町 町長 森田 浩司さん

「日本一夢が叶う住民参加型の町」へ改革を進める三宅町。「自分らしくハッピーにスモール(住もうる)タウン三宅町」をスローガンに掲げて、町長自ら足を運び、さまざまなイベントに参加しています。

「自治体にとって QUINTBRIDGEとは」をテーマにディスカッションスタート。 

森田町長         「熱量の高い企業やビジネスパーソンとの出会いの場だと思います。実際に、下川さんと開催した「ビジネスとソーシャルのあわい」イベントで出会った会員の方が、三宅町の地域おこし協力隊に着任いただいたりと、行動に移す意欲がある方が多い印象です。他の施設では、こんなに熱い人が集まる場所はなかなか珍しい。」

 

下川    「実はQBは、規模や業界・性別などは制限していませんが、『タスク=目的』は狭めているんです。自分の持っているものを持ち寄って活動できる人だけ来てくださいとしてるので、モチベーション高い人だけに集まっていただけています。」

森田町長         「そのメッセージがしっかり届いているのがすごい。3年目もどんどん飛躍するのではとワクワクしています。あと、職員の学び・刺激・成長の場にもなっています。これが一番話したかった!職員の方が積極的にQBを活用していて、主体的にピッチに登壇するようになりました。初めは職員にQB活用を勧めていましたが1年はかかりました。ただ、1回参加すると熱量ある人と出会えると実感でき、主体的に参加し始めたんです。ここに来れば良い出会いが生まれ、ワクワクすると職員も分かり出したんでしょうね。」 

三宅町の職員の皆さんの変化は現地ならではの出会いがきっかけ。ピッチで笑いを取れるようになったり、自らの発信をするようになったり、自分たちの思いを伝える大切さを感じて1年間で大きく変わったと森田町長。

最後に、「なんとかしたい自治体はぜひ、QUINTBRIDGEを活用してください!三宅町でやったことはどこでもできるし、QUINTBRIDGEは特別な場所。全国の自治体からQUINTBRIDGEで生まれて、日本全体を盛り上げる共創がうまれるといいなと思います。」

と熱いメッセージをいただきました!

 

 

【テーマ3】 大企業の三菱電機が語るオープンイノベーションの実践

大企業のQB活用事例として、三菱電機株式会社 関西支社より、事業推進部長 権藤 義一 さん、事業推進部 営業企画課 谷本 純也さんの2名に登壇いただきました。
モデレーターは、NTT西日本 イノベーション戦略室 宮永です。

三菱電機株式会社は、2023年7月28日にQUINTBRIDGEでリバースピッチを主催(共催 QUINTBRIDGE)。ピッチをきっかけに、IoTデバイスのスタートアップFutuRocket株式会社(フューチャーロケット株式会社)と共同で、当社製赤外線センサー「MelDIR(メルダー)」を活用した「害獣・害虫検知デバイス開発」に関する実証実験を1月11日に開始するなど共創を生んでいただきました。
※詳しくはこちら:三菱電機株式会社がQBでのリバースピッチから生まれた共創「害獣・害虫検知デバイス開発」の実証実験を開始(1/11)! | QUINTBRIDGE

権藤さん「関西支社として、新規事業開発を通じた、顧客・社会課題の解決を目的とし、関西企業と連携し、オープンイノベーションをめざして取り組んでいます。リバースピッチ開催の背景としては、スタートアップとの交流が少なく、技術の新たな使い方探索が限定的であったことにあります。QBは拠点は関西だが全国ネットワークをお持ちで、多くの出会いが期待できる。初の試みのところ、スタッフの皆さまが企画運営・集客までサポートしてくださり大変助かりました。デモンストレーションも実施し、来場者に製品活用のイメージを持っていただくことができました。結果、スタートアップ4社から共創の申し込みがあり、実際に共創に繋がっています。」

 宮永「企画からご一緒させていただきましたが、リハーサルから三菱電機さんの熱量がすごかった!本気で成功させるんだという思いを感じました。」

(左から)三菱電機株式会社 関西支社、事業推進部 営業企画課 谷本 純也さん、事業推進部長 権藤 義一 さん

谷本さん「研究所の社員にも当日来てもらいましたが、社内でもイノベーター気質の方からまず巻き込みました。イノベーションに前向きで、QBのコミュニケーターもワクワクする方達だと事前に話していたので、現地に来るハードルはあまりありませんでした。」

 宮永「他者との共創において難しさを感じることはありますか。」

 権藤さん「共創する際に、自分たちがどういうものを共創したいかによると思います。販路開拓ならシンプルですが、製品の開発のプロセスも共に進める場合は難しい。今回は、製品を活用してほしいという内容でしたので、共創が進めやすかったです。我々は本業がありながら、オープンイノベーションにも取り組んでいますので、社内で意欲ある者が引っ張っていく必要があると考えています。」

 宮永「社員の方の巻き込みにおいて、何が必要?工夫していることは?」

 谷本さん「現場では、イノベーター気質の方を巻き込み、一歩踏み出す。そして社内に周知する。そしてこういう事例があるのでやってみませんかと話を広げていくようにしています。幹部にQB館内ツアーに参加してもらうなど意識を変える取り組みも行いました。」

 権藤さん「会社の仕組み作り、ルール作りに取り組んでいますが、熱量が上回っている状態です。社内には意欲ある社員がたくさんいますが、社内で全ては吸い上げることができない現状があります。そのエネルギーをぜひ吸い上げていただき、お客様、社会課題の解決を目指している方とともに共創できればと思います。」

企業でのイノベーションの取り組み方、意識の広げ方、そしてQBの活用事例についてお話いただきました。

 

|交流会

成果報告会の後は、1階カフェ前で交流会が行われました。共創やイノベーションに前向きな企業や組織が集まり、熱量の高い会話・つながりが生まれます。

社会課題を解決したい、そんな思いが集まる場所。企業・スタートアップ・学生・自治体等が、立場にとらわれず交流・共創が日々生まれています。

QUINTBRIDGE 3年目は、事業共創のさらなる加速をめざし、社会を良くするビジネスを生み出していきます。

年間400回以上のイベントを開催していますので、まずはぜひ一度、現地で雰囲気を感じていただき、イベント参加をして交流してみてください。主体的で多様なスタッフと会員が待っています!

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