【GLOBAL & TECHNOLOGY DAY】
  • イベントレポート

【GLOBAL & TECHNOLOGY DAY】

公開日:
2023.7.7

2023年6月1日、QUINTBRIDGEで『イスラエル企業ピッチ』『CS研オープンハウス2023』が同時開催されました!

『イスラエル企業ピッチ』には、スタートアップ激戦区として世界的に有名なイスラエルから、様々な領域のスタートアップ13社が集まり、活気溢れるピッチを行いました。
また、同日開催された『NTTコミュニケーション科学基礎研究所(以降、CS研)オープンハウス2023』。CS研は、人と人、あるいは人とコンピュータとの間の「こころまで伝わる」コミュニケーションの実現をめざし、時代を先取りして取り組む基礎研究の展示とピッチが開催されました。

そんな現地の様子をレポートします!

|イスラエル企業ピッチイベント 「Israel Inovation Day at NTT in Osaka」

イスラエルは、毎年多くのスタートアップ企業が誕生し、革新的な技術やプロダクトを生み出しています。
今回のピッチ大会は、そんな注目のイスラエルに拠点を構える NTT Innovation Laboratory Israel が、駐日イスラエル大使館経済部、QUINTBRIDGEとの共催で開催しました。
イスラエルが「スタートアップネイション(スタートアップ国家)」と呼ばれる所以は、多くのイスラエルのスタートアップ企業やベンチャーキャピタルが集まっていることにあります。
特にサイバーセキュリティ、人工知能、機械学習、ビッグデータ、ヘルスケアなどの分野で強みを持っており、その優れた知識やテクノロジーをビジネスに活かし、世界から注目を集めています。
ピッチ大会の前に、ウェルカムスピーチを関係者より行いました。

NTT西代表取締役社長の森林正彰氏は、ヘブライ語で挨拶をしイスラエル企業を歓迎。あらためてイベント開催への感謝を伝えます。
「QUINTBRIDGEは、1万人を超える会員の皆様に参加いただいており、大阪だけでなく日本全体、そして世界とも交流を深めていきたい」と森林氏。
イノベーティブな国であるイスラエルの企業と、今日のピッチ大会がきっかけとなりビジネス共創が1つでも、2つでも、多く生まれることを期待していると歓迎の挨拶を行いました。

「イスラエルに行ったことがありますか?」と問いかけたのはイスラエル大使館のダニエル氏。
2023年3月から、日本初となるイスラエル直行便が成田から週2便で新規就航すること、観光の魅力、エネルギーのあるスタートアップやVCについて、そして今後日本とイスラエルの距離が近くなることへの期待に胸を膨らませます。
「イノベーションを生むこのQUINTBRIDGEで、イスラエルの素晴らしい企業と日本の企業が共創を生むことへの期待を感じている」とし、参加企業がスケールアップする機会になれば嬉しいと語ります。

イスラエル大使館 経済部 商務官 高桑栄次氏。人口が少なくマーケットが小さいため、イスラエルはグローバル展開を視野に入れている企業が多い背景や、世界有数の大学があること、兵役の際にIT人材を教育したりする等イスラエルの人材教育について紹介いただきました。

「イノベーションには、コストと時間とテクノロジーが必要。だからスタートアップの力をぜひ活用してください!」
NTT Innovation Laboratory Israel Ltd. 代表取締役 Noa Asher氏は、2年前にNTTグループのイスラエル法人の設立時から、イスラエル企業とNTTグループのシナジーによる新ビジネス創出へ向けたエコシステム構築に取り組んでいます。

今回は、デジタルヘルスケア、AI、ネットワーク・セキュリティ等の分野における最先端のソリューションを持ち、日本で活動を行っているイスラエル企業に登壇いただきました!
本記事では登壇13社の中から、以下の4社をご紹介します。

◆COMMON・GROUND
「まったく新しい出会い方を体験して」
まるでそこに本当に人がいるかのような超リアルなアバターを使用し、3Dの没入型会議体験を提供します。
コンピューターもしくは iPhone などのスマートフォンで自分自身をスキャンして、3DビデオやAIを利用しアバターを作成。VRヘッドセット等は必要ありません。
目線を動かすとカメラがトラッキングし、画面の中で視線の移動も可能です。
eスポーツ、キャラクターゲーム等、会議以外の場所でも展開が期待される注目のメタバース企業です。
https://www.commonground-ai.com/

◆CLASSIQ
日本語で陽気な挨拶からピッチを始めたのは、量子コンピューターのアルゴリズム開発と最適化を専門とする会社Classiq。革新的なソフトウェアプラットフォームは、量子アルゴリズムの開発や最適化を容易にし、量子コンピューティングの普及を促進します。企業や研究者が量子技術を活用し、革新的なソリューションの開発を加速させ、課題の解決や新しいデザインを可能にするための共創がしたい、そんなピッチを行っていただきました。
https://ja.classiq.io/

◆Binah社
AIとサイバーセキュリティの分野で活躍するイスラエルのテクノロジーカンパニー。ディープラーニングとマシンビジョンの技術を駆使し、複雑なデータを解析し、スマートフォンやPCのカメラで、心拍数や血中酸素濃度、ストレス等の計測を可能に。
ソフトウェアの力でヘルスケアデータ測定に革新をもたらすソリューションは、金融機関、サイバーセキュリティ企業、インテリジェンス機関など、幅広い業界で利用されています。
https://www.binah.ai/ja/

◆ULTRARED
世界でも有数のサイバー大国として知られるイスラエルで、サイバー部隊のエンジニア等が開発した軍事レベルのセキュリティソリューションを開発、提供しています。オール・イン・ワンのプラットフォームは業界初。エージェントレスな攻撃エミュレーションで、すべての弱点を自動検証&誤検知を防止します。政府、金融機関、自動車領域、電気通信など、ULTRA REDの高度なテクノロジーはさまざまな領域で活用され、広範なサイバー攻撃を検出し、防止しています。
https://www.ultrared.ai/jp/home


|ネットワーキングタイム

ピッチ後には、現地の参加者と登壇企業のネットワーキングタイム!
イスラエル企業へソリューションに対する質問や、それぞれのアセットの情報共有、交流が活発に行われました!
日本語と英語で行われた交流の様子はまさにグローバル。
大阪・京橋を拠点とするQUINTBRIDGEが、日本、そして世界に共創の輪を広げる機会となりました。



|CS研オープンハウス2023

今年の「オープンハウス2023」は、QUINTBRIDGEにて開催!
最新の研究成果を講演・ポスター・デモ等を通じて、内容を身近に感じていただけるよう、わかりやすくご紹介しました。

研究展示は、
・データと学習の科学
・コミュニケーションと計算の科学
・メディアの科学
・人間の科学
上記、4つのテーマをご用意しました。

こちらは、人間情報研究部 感覚インターフェース研究グループによる、磁性ピンの非電気的制御による多様な形状表現を可能にする「マグネシェイプ:磁気作動式ピンディスプレイ」の展示。

動きのある立体形状の提示に用いられる形状変化ピンディスプレイは、ピンの動きにモーターを使用すると配線や機械的構造が複雑化しやすく、構築は容易ではありません。

そこで、電気を使用しない新しいピンディスプレイを実現!
文字や記号など多様な立体形状展示は、イベント会場の動的なディスプレイや看板、展示物等さまざまなシーンに活用できます。
電気を使用しないことで多様かつ、低環境負荷な情報環境の実現をめざします。


会場で注目を集めていたこちらは、人間情報研究部 感覚運動研究グループによる「遠隔操作ロボットにおける高追従低剛性制御の実現」に関する展示です。

遠隔医療や人が入れない危険環境での作業の際にはロボットを遠隔から操作し対応することが期待されています.しかし,従来のロボットは人のリモートにおける操作にうまく追従させながら対象物に柔らかく触れるということが困難でした。

本研究では、操作する人の動かし方から操作意図を推定することにより、操作側の動きに追従しながらも物に柔らかく触れる制御法を実現!

会場では実際にロボットの操作を体験することができました!
そっと動かすと、遠隔ロボットもそっと動きます。

体験した方からは、
「ピタッと止めるとロボットも柔らかく止まって驚いた!介護現場など、人に触れるようなシーンにも活用できそう」
という感想をいただきました。

本研究では、人とロボットの安全な空間共有、人に寄り添う遠隔医療や介護ロボットの発展に貢献する未来をめざします。


こちらは、人間情報研究部 感覚共鳴研究グループによる、絵画を見て抱く印象の違いはどこからくるのか「「視覚芸術に対して抱く印象の言語や属性による違いの解釈」に関する研究の展示です。

「こちらの絵画を見てあなたはどう感じますか?」
スクリーンには絵画と、印象の選択肢「幸福・恐怖・怒り・悲しみ・満足」等の文字が提示されています

人がモノに対して抱く印象を推定することで、コンピューターを個人に合わせてカスタマイズする技術の実現に貢献することをめざします。例えば対話型のAIに、「その人だったらどんなことを言うか」、さらには、「どんなことを言いたいか」を取り込むことで、コミュニケーションの支援や効率化に貢献することが期待できます。

人と人、人と機械がモノに対して抱く印象を推定することで、コンピューターを個人に合わせてカスタマイズする技術の実現に貢献することをめざします。
例えば対話型のAIに、「その人だったらどんなことを言うか」を取り込み、コミュニケーション支援や効率化にも貢献することが期待できます。


展示には他にも、「来場者の利便性と運行コストを考慮したシャトルバス運行」、「瞑想による注意対象外の視覚刺激に対する抑制の低下」、「量子ラビモデルの数理の発見」等、人と人、人と機械との間の「こころまで伝わるコミュニケーション」の実現をめざした研究について展示され、多くの方に来場いただき体験いただく機会となりました。

ここから、誰もがいつでも輝ける、より良い未来世界をデザインする研究、そして共創が生まれる機会となることを期待しております。

QUINTBRIDGEでは、現地参加はもちろん、オンライン参加も可能なイベントもございます。
スタートアップのピッチ、学校法人や地方自治体との共同イベント、個人のウェルビーイングを向上させるきっかけとなるワークショップ等さまざまなイベントやプログラムを開催中!
下記イベントページにてお知らせ、募集していますのでぜひご確認ください!
URL:https://www.quintbridge.jp/event/

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